このページは2001年8月~11月当時の状況を保存するために残されています。デザインなどは更新されていますが,内容はほぼ当時のままになっています。情報は古く,現在の「伺か」と違う部分が多分にあり,また当時の情報としても間違っている部分もあります。注意してください。

本体に関するもの

何か

閑馬永空氏が開発し,佐川豊秋氏が配布しているデスクトップキャラクターの実行環境。
「何か」と言う名前だと分かりにくいので,実行ファイル名から「embryo」とも呼ばれる。
PCのデスクトップに人格を持ったキャラクタを存在させることが目的であり,実用的な機能は補助要素。

以下のものから構成される。

embryo the "redo"
本体であり,SSTPサーバとして機能する。SSTPの処理,SAKURAスクリプトの処理,などを行う。
名前の由来は特になし。
Mahoro "the Fake" / Mahoro "the Slayer"
立ち絵・吹き出しの描画,ポップアップメニューの表示などのGDIコントロールを受け持つ。
名前の由来はまほろまてぃっく(じたま某)「まほろ」
"the Fake"は閑馬永空制作,"the Slayer"は橋本孔明制作,どちらかを使用する。
Sayuri "the Foregoer"
「佐祐理テクノロジ」。PNG 読み込みやリージョン取得(透明色部分の切り取り)などをしている。
名前の由来はKanon(key)の「倉田佐祐理」
このシステムは橋本孔明制作。period 14より追加。
Mai "the Blade"
ネットワーク更新時のMD5によるファイルチェック,時計の時刻合わせ,暗号化txtのデコード,などを行う。
名前の由来はKanon(key)の「川澄 舞」
Ecoco "the Refrige"
NAR/Zipデコーダ。
名前の由来は東北電力の氷蓄熱式空調システム・エコアイスのキャンペーン時につくられたマスコット「アイス」(渡辺祥智によるイラスト)の通称「えここ」
このシステムは橋本孔明制作。period 96より追加。
FUTABA
「何か」に付属のキャラクタ。Shioriは閑馬永空制作の「Futaba the "Last Letter"」を使用。キャラクタ名は「双葉」と「ただきち」。

ゴーストの仕様

GHOST

「ゴースト」。キャラクタの人格部分の仕様。およびそれを提供するもの。「SHIORI」と「MAKOTO」から構成される。
本来Shell(立ち絵)は関係ないがShellを含めて,すなわちキャラクタを指してGhostと言うことが多い。特に片仮名で「ゴースト」と言う場合,キャラクタを指すことが多い。

SHIORI
「AI」。Senseを行い,SAKURAスクリプトを生成する。ただ喋るだけでなく,ユーザとキャラクタとの対話,キャラクタ同士の対話もできる。またSenseの処理(ファイルの解凍など)も行う。
作れた人はいませんが,作りようによっては人間と同じようにしゃべるGhostも作れます。
名前の由来はKanon(key)の「美坂 栞」
MAKOTO
「トランスレータ」。全てのSAKURAスクリプトは必ずこのシステムを通る。このシステムはSAKURAスクリプトを改竄する権限をもつ。必要なければ無くても良い。
キャラクタに合わせて語尾変化/語句変化させる場合などに使う。例えば,「~だ。」→「~です。」,(放送禁止用語)→(適当な単語)。
現在では,カスタマイズ可能なSHIORIが公開されているため,本来のトランスレータとしてはあまり使用されていないが,会話内容のログをとる,などの用途で使用されている。
また,他言語に翻訳する,音声で喋らせる,などの可能性もある。
なおこのシステムはShell側で持つこともできる。
名前の由来はKanon(key)の「沢渡 真琴」

この2つのシステムは完全に独立しているものではない。例えば,Makoto「makoto basic with select and repeat」を活用するには,SHIORIで生成するスクリプトをこれ専用の書式にする必要がある。

シェルの仕様

SHELL

「シェル」。立ち絵(キャラクタの画像部分)の仕様。カーソルも変更できる。
Shellのみを提供するものは,「サプリメントシェル」と呼ぶことになった。

surface
「サーフィス」。
1. Shellを構成する各表情に対応した立ち絵。標準ではsurface0(素),surface1(照れ),surface2(驚き)などとなっている。
2. Shellを構成する全ての画像。アニメーションや着せ替えで呼び出される画像も含む。
SERIKO
「せりこシステム」。汎用描画仕様(強度アニメーション仕様+MAYUNA)。アニメーションや着せ替えができるShellを作成するための仕様。
名前の由来はTo Heart(Leaf)の「HMX-13 セリオ」を元にしたゴースト「せりこ」(Extra Stage)
MAYUNA
着せ替え仕様。SERIKOのサブセット。
名前の由来は着せ替えを提案し,シェル「黒服さくら」を公開した,まゆなゆうま氏(ZERO HOUR ONLINE)

書庫に関するもの

マスターアーカイブ
マスターゴーストとマスターシェルを含み,起動可能となったキャラクタ(ゴースト)を格納した書庫ファイル。形式はLHA,Zip又はnar(Zipのファイル拡張子のみ変更)。
マスターゴースト/マスターシェル
あるキャラクタ(ゴースト)を成立させるために最低限必要な1組のゴースト/シェルをそれぞれマスターゴースト/マスターシェルと言う。そのキャラクタの基本人格および基本外観となる。
サプリメントゴースト
「slave ghost」。マスターゴーストに対し,SAKURAスクリプト生成部のみを追加する。イベント処理などは全てマスターゴーストが行うので追加できない。
サプリメントシェル
追加のシェル。ある特定のキャラクタ/Ghostに対して作られていることが多い。例えば,「50%まゆら」など。
少数ながら,「偽メモ帳」など特にどのキャラクタ用とは決まっていないShellも存在する。

その他の仕様に関するもの

BALLOON
「バルーン」。バルーン(吹き出し)スキン仕様,およびその仕様によってつくられたもの。吹き出しだけでなくカーソルも変えることができる。
HEADLINE
ヘッドラインセンサプラグイン仕様。個々のwebサイトを読み込み解析して,ヘッドラインを表示するためのプラグインの仕様。
ヘッドラインセンサ
HEADLINEに基づいて作られたもの。
INSTALL
実行中のキャラクタに対しDnDしたときにインストールできる書庫ファイルを制作するための仕様。
絶対きのこ領域
「AKF」。Shellに絶対きのこ領域中心点を設定することで生じる,きのこシステム用物体の出現領域。絶対きのこ領域中心点はキャラクタの頭の中心を示す。
名前の由来は新世紀エヴァンゲリオン(GAINAX)の「A.T.フィールド(Absolute Terror Field)」。

SSTPに関するもの

SSTP

「Sakura Script Transfer Protcol」の略。現在では拡張が進みNOTIFY,EXECUTE,COMMUNICATE,GIVEのリクエストが存在する。NOTIFY以外はローカルマシンからのリクエストに限られている。

Socket SSTP
TCP/IPで行うSSTPプロトコル通信。ポートは9801番。
Direct SSTP
ウインドウメッセージで行うSSTPプロトコル通信。
SSTPサーバ
SSTPの各リクエストを受け取り処理するもの。「何か」互換の実行環境の本体部分を指す。
SSTPクライアント
SSTPサーバに対してSSTPのリクエストを行うもの。「Iria」など動作状況をバルーンに表示するだけのものから,「きのこ」など「何か」に対してイベントを行うものまで存在する。
NOTIFYリクエスト
イベント通知を行うためのリクエスト。SHIORIが全てのイベントに対応するのは難しいので,クライアント側で文章を用意しておきSHIORIが反応しなかった時はその文章を表示させる,ということもできる。
EXECUTEリクエスト
コマンド実行を目的としたリクエスト。クライアントが稼働中のキャラクタ名を取得したり,クライアントが使用する変数をサーバに保持させたりするのに使用する。
COMMUNICATEリクエスト
SHIORIに会話データを送るためのリクエスト。これにより,クライアントやユーザからの文章に対する発言をさせたり,ゴースト同士の会話をさせたりすることができる。
GIVEリクエスト
データを送るためのリクエスト。曲名と単語学習用の文章を送ることができる。NOTIFYリクエストが作られたので必要なし。現在では「不賛成」リクエスト。
SAKURAスクリプト
キャラクタの吹き出しに表示される文章のソースデータを記述するためのスクリプト。「\」で始まるタグにより,書式をコントロールしたり,命令を実行したりする。
SAKURA API
他のプログラムが「何か」へイベントを通知したり,「何か」から内部の情報(当たり判定領域,絶対きのこ領域,など)を得たりするための仕様。
イベント通知はSSTPにNOTIFYリクエストが作られたのでそちらが推奨。

その他の用語

period
「何か」におけるバージョンの呼び方。
一応,通常のバージョン表記もある。例えば,period 10 なら v0.0.10。
オーバーライド
Ghost,Shell,Balloonなどの制作時にテキストファイルを用意することで,それに書いたエントリの値を優先させること。書かれなかったエントリについては全てデフォルト値が使用される。
例えば,Balloonにおいてsurfaces[id]s.txtを使いzeropoint.xをオーバーライドする。

むかしの用語

PERSONA
GHOSTとSHELLを合わせたものの旧称。ただ,この名称は普及せず,SKIN と呼ばれていた。
SKIN
1. SHELLと内容は同じであるが,あるGhostの異なる形としての実体(当時,SHELLはGHOSTと一体となった実体,現在で言うところのマスターシェルのみを指していた)。すなわち,現在で言うところのサプリメントシェルを指す。
2. はるか昔においてPERSONAの旧称。
SKIN, SHELLなどの名称の移り変わりの図
図
surface set
サプリメントシェルの旧称。かつて,ShellはFirst Ghostにしか追加できず,各Ghostに対しては臨時仕様 surface set として追加された。
SAKURA
何かの本体「EMBRYO」の旧称。ファイルのプロパティには「Sakura "the Enbryo"」と書かれていた。
名前の由来はカードキャプターさくら(CLAMP)の主人公「木之本 桜」
PIRO
「ぴろシステム」。かつては,AIトークのセリフはShioriが生成し,対イベントのセリフはPiroがデータベースから呼び出していた。phase "unagi" 97.00 以降 SHIORIに統合された。
"redo"でもembryoの画像ファイル呼び出し機能としてのみ使用されていたが,period 74で廃止された。
名前の由来はKanon(key)の真琴が飼っている猫「ぴろ」
「SSP」では今でも使われているシステムである。
Kano "the Beast"
立ち絵・吹き出しの描画,ポップアップメニューの表示を行なっていた。period 71 で Misaki(現在のMahoro)と共に実装され,period 95 でMahoroに委譲,Kanoは廃止。
名前の由来はAir(key)の「霧島佳乃」
Misaki
現在のMahoro。period 71で Misaki "the Section" の名で追加され Misaki "the layer" となった後,period 86で Mahoro に名称が変わった。
機動天使エンジェリックレイヤー(CLAMP)の「鈴原みさき」
Tomoyo "the Ichiban no Otomodachi"
ヘッドラインセンサ,ゴースト,バルーンをファイルを動かさずにメニューでの存在を ON/OFF する機構,およびそのためのUIだった。period 96 より廃止。本体に吸収。
名前の由来はカードキャプターさくら(CLAMP)の「大道寺 知世」
スクリプトオーバーライド,songオーバーライド,timingオーバーライド,newsリプレース
「PIRO」がまだあったころ,キャラクタ制作時にセリフをFirst Ghostのものから書き換えるための手法。
「SSP」では今でも使われている。
Ghost Layer
キャラクタのGhost部分と実行環境の目に見えない部分。
Shell Layer
キャラクタのShell部分と実行環境のUI部分。
First Ghost
「何か。(仮)」時代に本体に付属していたキャラクタ。キャラクタ名は「さくら」と「うにゅう」。現在のFUTABAと同じような位置に存在していた。ただし,Shellが無かった。
Sense
「センス」。イベント反応。顔面突き反応,対winamp反応,対Ghost反応,時刻反応など。
SHIORIの一機能となったため,現在,このSenseという名称はあまり使われていない。

通称など

あれ以外の何か,偽ペルソナウェア
「何か」の旧称。黒衣鯖人氏が開発していた。
何か。(仮)
「何か」の旧称,というか仮称。
任意,さくらとも呼ばれるひと
「何か。(仮)」時代に付属していたFirst Ghostを指す言葉。キャラクタ名ではない。「何か」そのものを指して言うことも多い。
任意たん,偽春菜たん
「何か。(仮)」時代に付属していたFirst Ghostの通称。
偽春菜
黒衣鯖人氏が開発していた頃のFirst Ghostのキャラクタ名。(当時,First Ghostという名称は存在しなかったが)

関連するもの

SSP
DOIchan!氏が開発した,最初に登場した「何か」互換の実行環境,ほぼ完全互換である。こちらは実用的な機能も実装する予定で開発が進み,現在,カレンダ表示機能,IM機能が実装されている。旧称は「さくらスクリプトPlayer(仮)」
きのこ
「きのこシステム」。実行中のキャラクタの上に物体を生やしたり,浮かべたりする。
始めはキャラクタの頭にきのこを生やすソフトウェアだったが,現在では「天使の輪」など多くのきのこスキンが存在する。
猫どりふ
猫どりふのキャラクタがひもを引くことで,実行中の「何か」キャラクタの頭上に物体が落ちてくる。
始めは「金だらい」を落とすものだったが,現在では「メテオ」「札束」なども存在する。猫どりふのキャラクタも変更可能。
ペルソナウェア
プラエセンス株式会社のデスクトップキャラクター。PCのデスクトップにキャラクタを存在させる,というコンセプトは同じであるが,内容は異なり「ペルソナウェア」は実用的な機能を多く搭載する。

言葉

AI
「Artificial Intelligence」の略。日本語で言えば「人工知能」。「Artificial Insemination(人工授精)」の略でもある。
UI
「User Interface」の略。日本語で言えば「ユーザーインターフェース」(って片仮名にしただけですが)。使用者との接触部分,とでも言えばいいのだろうか。
エントリ
「entry」。日本語で言えば「項目」。
description
「言葉による叙述」「記述」「説明書」。description of ~で「~の説明」「~の描写」「~の内容」「~の種類」
descript.txt の descript は description の略。
alias
「別名」。
DnD
「Drag and Drop」の略。
API
「Application Program Interface」の略。
GDI
「Graphics Device Interface」の略。Windowsのグラフィックス描画モジュール。
DIB
「Device Independent Bitmap」の略。カラーテーブルを持つビットマップ画像のこと。
¥e
SAKURAスクリプトの終了タグ。
えんいー。